AIのセキュリティAI Security
「AIの使用を禁止すれば安心」
とは言えません。

ITmediaキーマンズネットの調査(2026年)では、会社が認めていない生成AIを業務で使っている人が約1割、中堅企業では約2割にのぼりました。マイクロソフトの国際調査(2024年)でも、職場でAIを使う人の78%が、会社支給ではない自前のAIツールを使っていると回答しています。
一方で、生成AIを原則禁止している企業はごく少数です(日経BPの調査で1.2%)。実際に多いのは「禁止もしていないが、ルールもない」というグレーな状態——実は、これが一番危険です。
実例もあります。サムスン電子では2023年、社内でのAI利用を認めたわずか20日間に、機密ソースコードの入力など3件の情報漏えいが発生しました。「使わせ方」を設計しないまま解禁しても、禁止したまま放置しても、リスクは残ります。
AIのセキュリティは「2段階」で考える
AIのセキュリティ対策は、大きく2つのレベルに分かれます。
- レベル①「データは送られるが、学習には使われないことが契約で保証される」:ビジネス向けプランや企業向けクラウドAIを使う
- レベル②「データが社外に出ない」:自社サーバや手元のマシンでAIを動かす(オンプレミス・ローカル運用)
多くの中小企業には、レベル①で十分です。通信・保存は暗号化され、入力データを学習に使わないことが契約条件として明文化されています。レベル②が必要になるのは、図面や顧客名簿を一切外部に送れないなど、特別な要件がある場合です。
機密情報を「学習させない」設定を、確実に
「設定を変えれば学習に使われないから大丈夫」という話を耳にしますが、2026年7月時点の各社の仕様は、そう単純ではありません。
- ChatGPT(個人向けFree/Plus):学習利用がデフォルトでONです(設定でOFFにできます)
- Claude(個人向けFree/Pro/Max):登録時に学習利用を選択する方式です
- Gemini(個人向け):アクティビティ設定がONだと、人間によるレビューや学習利用の対象になります
一方、ビジネス向けプラン(Claude Team/ChatGPT Business/Gemini for Workspaceなど)は、入力データを学習に使わないことが契約上保証されています。費用は1人あたり月3,000〜4,000円程度。業務利用は「個人プランの設定変更」ではなく「ビジネスプランへの切り替え」が、2026年時点の正解です。
そして最大のリスクは、ツールの仕様ではなく「個人アカウントの野良利用」です。会社がビジネスプランを整えても、従業員が私物スマホの無料アカウントに機密情報を入力してしまえば意味がありません。だからこそ、ツールの整備と社内ルール・教育はセットで行う必要があります。
※各社のポリシーは変更されることがあります(記載は2026年7月時点)。
安全にAIを導入する、4つの方針
現実的な順にご紹介します。
方針① ビジネスプラン+社内ルール整備(ほとんどの会社はここから)
- 内容:Claude Team等のビジネスプランを導入し、入力ルールの策定と社内教育を行う
- 費用の目安:初期費用ほぼゼロ+ツール利用料 月3,000円台/人〜
- 向いている会社:ほぼすべての中小企業の第一歩
方針② クラウドAIを業務システムに組み込む
- 内容:Azure OpenAI・AWS Bedrock・Google Vertex AIなどの企業向けクラウドAIを、自社の業務システムやWebサイトに組み込む。入力データを学習に使わないことが契約で保証され、国内リージョンでの処理も指定可能
- 費用の目安:開発費 数十万円〜+従量課金
- 向いている会社:問い合わせ対応の自動化や社内システム連携など、一歩進んだ活用をしたい会社。開発は当社が対応できます(Web制作会社である私たちの強みです)
方針③ 小型マシンでローカルAI
- 内容:手元のマシンでAIを動かし、外部にデータを一切送らない
- 費用の目安:30万〜100万円程度(※機材価格は変動しています)
- 向いている会社:図面・顧客名簿など「外部送信ゼロ」が絶対要件の会社。品質は最新のクラウドAIに一歩譲る点は許容が必要
方針④ オンプレミスGPUサーバ
- 内容:自社サーバでAI基盤を構築する
- 費用の目安:数百万円〜+専任の運用者が必要
- 向いている会社:大規模・法規制級の要件がある会社。中小企業にはまず不要です

まずは方針①から。活用が育ったら方針②へ。要件次第で方針③——という順で考えるのがおすすめです。
当社のセキュリティ支援
- ツール・プランの選定(学習に使われないビジネスプランの契約サポート)
- 「入力してよい情報・いけない情報」の社内ルール策定
- 社内教育・研修
- 方針②・③の実装(システム開発・環境構築)
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